吉原裏同心～新春吉原の大火～

幹次郎と汀女は吉原で三回目の正月を迎えていた。仕事始めの正月二日、吉原で前代未聞の失踪事件がおこる。薄墨太夫と人気を二分していた香瀬川太夫(こうせがわだゆう)が花魁(おいらん)道中の直後、姿を消したのだ。計画的な足抜きなのか、唯一の出入り口大門をどうやって抜け出たのか、謎は深まるばかり。ところがわずか1か月前にも遊女が忽然と姿を消す事件がおこっていたことがわかる。幹次郎はその女の所在を突き止めるが、口封じに出た黒幕によって女は切られてしまう。巧妙な失踪のからくりを解明し、廓(くるわ)の女たちを食い物にする悪党たちを倒す幹次郎。事件が解決するかに見えたとき、吉原が炎につつまれる。 展开>> << 收起